東京オリンピックの行方

東京オリンピックの行方
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新型コロナ渦が世界を席巻している中、3月22日にIOCが東京オリンピック・パラリンピック(以下、オリンピック)の延期を視野に入れた対応を検討することを発表しました。

今後4週間以内に決定すると言われており、オリンピック史上初の延期が現実味を帯びてきました。

日本国内の感染は小康状態といったところですが、欧米を中心に主要都市がロックダウン(都市封鎖)し、代表選手も練習すらできない状況ではさまざまな選択肢を模索するしかないでしょう。

しかしまだオリンピックの延期は、株式相場に織り込まれていません。

では延期および中止となった場合の経済損失はいかほどか、また株価はどこまで下落余地があるのかを証券各社の相場見通しを通じて探っていきます。

日経平均1万5,000円割れも視野に

2002年のSARS(同じ中国が発生源のコロナウイルス)発生時には、日経平均株価は最大17%下落した後に1年経たずV字回復しました。

しかし今回の新型コロナショックは、2013年の東日本大震災や2008年のリーマンショックと似た大相場(谷が深く長期の低迷相場)となりそうです。

OECD(経済協力開発機構)が3月初めに発表した世界経済成長見通しで語られた「ドミノシナリオ」に近い状況となっており、この1か月で急速に感染拡大および世界的な株価下落に追い込まれました

米国FRBのプラード総裁(セントルイス連銀)は

「4~6月期の失業率30%、実質GDP成長率▲50%」

という衝撃的なリスクシナリオを発言しています。

頼みの綱だった米国経済が脆弱性を抱えれば、世界同時不況の足音が聞こえてきます。

国内株式相場も1万6,000円台に突入し、V字回復が期待できる2万1,000円台をあっさり割り込んだため、そのまま景気後退局面に入ることも考えて投資タイミングを計る必要が出てきています。

オリンピックの延期・中止の経済損失

オリンピック延期の損失

まずは通常開催された場合の経済効果を見てみましょう。

東京オリンピックの経済効果は、東京都のオリンピック・パラリンピック準備局が試算した数値を参考とします。

参照:東京 2020 大会開催に伴う経済波及効果(pdf)

経済効果としては、2013年の開催が決まった時から10年後の2030年までの期間で32兆円規模です。

・ 直接的な需要増加額が全国で5兆円

・ 新規恒久施設やバリアフリー対策のよるその後のレガシー効果が27兆円

という内訳になっています。

日本のGDP(国内総生産)が約500兆円なので、直接的な経済効果だけで約1%を予定している計算となります。

既に13.8兆円の経済効果があったとする試算もありますが、これが延期または中止となった場合、いかほどの損失が見込まれるのでしょうか。

SMBC日興証券では、年内延期の場合「6,700億円の損失」を予想しています。

また今年開催できないまたは中止となり、7月頃まで新型コロナの影響が続くケースでは1年間で日本のGDPが7.8兆円(▲1.4%)減ると試算し、上場企業の純利益が最大▲24.4%減少するとしています。

なお中止の場合は、これからのレガシー効果も含め約20兆円にものぼる経済損失が見込まれると予想する民間試算もあります。

証券各社の株価予想

3月に入ってから発表された各証券会社の株価予想を見てみましょう。

米国のゴールドマン・サックス証券は3月11日、次のように日経平均株価の予想を下方修正しました。

【日経平均株価の2020年予想】

3月:1万8,000円
6月:1万9,000円
12月:2万2,000円

日本のみずほ証券は3月6日、来年3月末の日経平均株価を2万2,000円と下方修正しました。

野村證券も来年3月末を2万3,000円としており、回復はするものの年初に予想していた2万5,000円予想から下方修正しました。

みずほ証券ではウイルス対策終息に時間を要し、東京オリンピックが中止・延期されるといったリスクシナリオの場合、日経平均株価は1万5,000円から1万6,000円がフェアバリュー(適正価格)であるとも予想しています。

今は動かず注視

日本でも経験したことのない感染症対策に追われ、欧米でも戦争(WAR)に例えて強硬な対策への理解を求める国もあるぐらい、新型コロナショックは世界中を駆け巡っています。

早く終息することを祈るばかりですが、投資タイミングを考える上では時期尚早のようです。

日経平均株価は年度末2万2,000円であればV字回復と言える気もしますが、回復時期や谷の深さは計れません。

少し慎重に、かつ1歩遅いぐらいの投資タイミングが、投資成功の秘訣だと思われます。(執筆者:中野 徹)